青豆ほーむ

チラシの裏

『Wake Up, Girls!』についての感想

どうも、青豆です。最近はラブライブ!にお金をつぎ込みはじめまして、LOVどころじゃなくなってきました。慢性金欠は不知の病らしいです。ちなみにぼくは矢澤にこ推しなので、そこはよろしくお願いします。お互い無駄な血は流したくないものです。

 

で、最近、時代の流れ(死語)にのって、アイドルもののアニメを見始めたわけなのですが、山本寛(ヤマカン)監督の『Wake Up, Gilrs! 七人のアイドル』がTSUTAYAのレンタルコーナーに並んでいたので、借りてまいりました。

 

劇場版「Wake Up, Girls!  七人のアイドル」 初回限定版[Blu-ray+CD]

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地雷と名高いこの作品なのですが、準新作半額の日だったもので……つい。あと、地元では公開されなかった映画『ウォームボディーズ』と『ガッチャマン クラウズ』も借りてきました。こっちが本命だったりする。

 

感想なんですが、特にこれといって褒めるところも貶すところもなく、といった全体的に中途半端な内容だったと思います。アイドル文化をうまく参照できてはいるのですが、なんというか、たぶん物語やキャラクターには何の問題もないんですよ。他のアイドルアニメとの差異化も、抜きん出たレベルではないにしろ、きちんと出来ているし、女の子は全員かわいい、とは思います。でも『ラブライブ!』や『アイドルマスター』とは違い、全然感情移入というか、心に刺さってこない、何故か?

 

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図(a)岡本未夕ちん!(この子がぼくのアイドルだ!しかもきょにゅう)

 

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図(b)名前わすれた

 

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図(c)名前わすれた

 

たぶん、これってカメラの構図の問題だと思うんですよね。なんてったって「引き」が多いんですこのアニメ。背景を広くとってキャラクターを小さく映し、音楽を極力廃することによりドラマを引き立てる、という演出は実写ではよく見られるのですが、アニメではアニオタたちが求めるもののといえば、ドラマツルギーなどではなく、キャラクターへの感情移入(自分勝手なシンパシー)だとぼくは思っているのですが、引きを多用するこのアニメでは、画面と自分とのあいだに、さらにもう一枚薄い膜のようなものが貼られているようで、感情移入がほとんどできないんです。これじゃキャラクターを消費することも物語を楽しむ、といったこともできず、宙吊りのまま人間観察を行わされているようで、まったくもってつまらない。アニメにそんなものを求めちゃいないんだよ、とぼくは思うわけです。『涼宮ハルヒの憂鬱』も似たような演出でしたが、それでも面白かったのは、キョンの軽やかなリズムとテンポのモノローグ(『四畳半神話大系』でのわたしとか)、それに声優の力量によるものが大きいでしょう。しかし、この作品には、それがない。残念なことに。

 

で、肝心の劇中歌なんですが、これはわりと見所で、ダンスに合わせて動くカメラと重みのあるキャラクターたちの動作のダイナミズムというのは、けっこう衝撃的でした。『涼宮ハルヒの憂鬱』のライブシーンでも思ったんだけど、この監督、きちんとライブのエモーションを演出できるんですよね。この爆発のためのストレスとして、抑揚を欠いた演出をしていたのかもしれませんが、意図は制作者だけにしかわからないということで。

 

ただあの無駄に挿入されるぱんつはどうなんでしょうね。フェティシズムもなにもありはしない、物語にもまったく関係のない、ただ「純粋なぱんつカット」。ライブが終わったあとに、プロデューサーが撮影した動画を見て「ぱんつみえちゃってる、どうしよう!」みたいな流れがあれば、また違ったものになったのでしょうが。

 

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図(d)ひとりひとりぱんつも違う!(こだわり)

 

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図(e)みんなちがってみんないい!

ぱんつについては特になんの感想もないですね。なんというかまったく意味の感じられないぱんつカットとか興味ないので、やはり何らかのフェティシズムや物語性、要するに「気づき」というものを与えないぱんつに価値なんて皆無なんですよ。

 

劇場版はTVアニメ版につながる序章的な物語だそうなので、掘り下げもぜんぜんできていない、やたら長いPVみたいな感じでちょっと不満は残りましたが、それなりに楽しめはしました。冒頭にも述べた通り、褒めるところも貶すとこもないので。ゴンゾ制作のアニメみたいで、優等生すぎるような気がするんだよなぁ。ヤマカンもこの方向性で進んでいくというのなら、未来はない感じ。この人の作品はアニメ的というより映画的なんじゃないだろうか。実写映画とか撮ったらそこそこやれるんじゃないでしょうかね。失礼な話でしょうが。

TVアニメ版も準新作になったらレンタルしていくかもしれません。ノベライズ版は買うかも。そういえばアニメ版『アイドルマスター』まだ途中だったんだよなぁ。

 

それでは。