青豆ほーむ

チラシの裏

実写版『僕は友達が少ない』~これが残念系ラブコメディか~

僕は友達が少ない [DVD]

 

オススメ度★★☆☆☆(2.0)

DVDにて鑑賞しました。あいかわらず記事のタイトルのつけかたがわかりません。みんなよく思いつくよな……今週の『SMAP×SMAP』で、ゲストに三池崇史監督を迎えて低予算でホラー映画を制作する、という企画があったのですが、三池監督のタイトルのつけ方が非常に斬新(適当)で、ちょっと模倣してみようかと思ったのですが、やはりセンスの違いですかね。模倣しようにもまったく思い浮かびませんでした。ちなみにタイトルは『ヌイグルマーゾンビ大戦争』というゾンビ以外内容とはまったく無関係の命名で、非常に驚きました。嘘です、まったく意味がわかりませんでしたし、センスの欠片もないと思いました。

 

前置き(いらなかった気がする)はこれまでにして映画の話。なんだろう、日本製の漫画原作の場合、そこまで酷い出来の作品ってそんなにないのに、ライトノベル原作だとたちまち地雷臭というか、見る前からこれはダメだろ、という諦観しか湧かないんですよね。常に「コレジャナイ感」が付き纏う。『僕は友達が少ない』も例外ではありませんでした。

 

ブコメ要素にちょっとした真実を加味し、非常に愉快で軽快なギャグに、読みやすく構成も上手い文章、それが原作の魅力なのですが(もちろん女の子かわいい)、これ、ラブコメというよりスラップスティックコメディ(スクリューボール?ちょっとこのあたりのジャンルは詳しくない)になってるんですよね。露骨に性を意識した作品になるというわけ。

ライトノベルのファン層は中高生が主だと思うし、実際そうなのですが、構成上まったく必要のない大きな胸や尻を強調したカット、80-90年代の歌謡曲みたいな音楽センス等、ここまでオヤジ臭い映像表現を押し付けてきて、原作の魅力を損なわせています。これ絶対若い人シラけるだろ……

 

ここまで酷いと原作とは完全に切り離して鑑賞したほうが観る側にとって非常に楽になれるんですが、ところがどっこいそうはいかない。原作からまるごとギャグ要素を引用してきやがる。しかも「はいはいこれでいんでしょ」という、おざなりな扱われ方。夜空の部員勧誘のチラシって笑いどころなのに、それに対してツッコミが弱い。ほとんどスルーです。これはない。

 

キャラ造形も原作から無理に引き出してきたせいか、スベッてる感が否めなく、見なかったことにしたいレベルでした。

 

これ、どこを褒めたらいいんだろう。冒頭はけっこう好きなんですよ。屋上での小鷹のモノローグがいい味を出していて、不良に絡まれるシーンでも、小鷹のヘタレっぷりがうまく表現されています。冒頭で主人公がどういうスペック・性格の持ち主であるか、充分に説明がなされている。これは好印象でした。

 

というかたぶん、瀬戸康史が好きなだけかもしれない。小鷹役の彼だけが唯一違和感なく溶け込めていたような気がする。その存在感というかキャラの薄さというものが、器用に色んな世界にマッチするのでしょうか。アメリカ人俳優で例えるならオーランド・ブルームとか雰囲気が似てる(たぶん)。

 

夜空役の北乃きいもそこまで悪くはなく、放課後の教室での初登場シーン(エア友達のくだり)は、撮影のせいか非常に映りが悪く、コスプレどころかなんか女装したゴツい男が現れたみたいな場違い感が印象に残りましたが、ところどころ可愛く撮れていたような気がします。「~~なのだ」的ラノベ口調に背筋がゾッとしましたが、北乃きい演技力のおかげか、単純に慣れなのかはわかりませんが、中盤からはあまり意識しなくなりました。ふしぎ。

 

あとのキャストは知らん。石原良純も出演していたような気もしますが、ぼくはなにも見ていない、ということで。

 

それでは。

 


映画『僕は友達が少ない』予告編 - YouTube

 

 

僕は友達が少ない (MF文庫J)

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