青豆ほーむ

チラシの裏

『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 [DVD]

オススメ度★★☆☆☆(2.0) 

 

どうも青豆です。最近、漫画やアニメの実写化が隆盛ですね。何でなんだろう……意外性以外で売れるものがなくなってきたということなのだろうか。そんなことはないと思うけど。

 その流れで(どの流れだ)、実写パトレイバーも観ることに。今更実写パトレイバー? しかも押井守が指揮を取る。

というかホントに何で今更パトレイバーなのか、需要があるのかどうなのか甚だ大きなクエスチョンマークしか浮かばないです。脚本を押井守が直々に執筆するとのことで嫌な予感しかしなかったのですが、実際その通りでした。「端正な」感じがまったく見受けられず、いかにもな軍隊用語・要素が多用され、軍隊に強烈なロマンやフェティッシュを感じる奇特な人間でないと熱いどころかかえって興醒めで下品な、あいかわらずの押井節が盛り込まれていました。いわゆるジャーゴニズムですな。面白いかかどうかはさておき、書いてて気持ちよさそう、という印象が見られました。でもまぁ、押井監督のファンってだいたい軍事とか哲学とかを信仰している人が大多数なので、問題ないのかもしれないですね。そういえば、「映画好き」っていう人はあんまりいない気がする。どうでもいいけど。

 

音楽は川井憲次。正直、彼がいれば大体なんとかなりそうな感ある。ぶっちゃんこと出渕裕は今回無関与っぽいですね。ミニパトでさんざんこき下ろされていた彼ですが、今作のエピソード.0でもきっちり愛の言葉のムチをいただいておりますが、結局、ファンのためのリップサービスだったようで、「自分は好きですけどね~」「俺だって好きだよ!!!」のくだりはは涙なしには見られないです。いや~愛に満ちてるな(白目)。

 

しかし、これ、あんまり人に勧めることはできない気がする。地味だからだ。ファンタジー作品(これファンタジーだよね)に特有の、日常との乖離、既視感からのズレみたいなものを上手く表現できていて、たとえば、6連装リボルバーカノンなんかはホントに「ありえねーよ」と全力でツッコミたくなるようなビジュアルを前面に押し出しつつ、それがかえってリアリティの何たるかを指し示す逆説性を秘めていたりして、非常に視覚的に楽しかった。動いているパトレイバーなんてメじゃないです(笑)。これだけで、貴重な60分を割く価値はあると思います。

 

隊員たちのモラトリウム感のある冗長で退屈な日常も、日常って、つまりこういうものよねと思わせるものがあって、ぼくは飽きることがなく楽しめた。合間合間にラグのない軽快なやりとりを挟んだりして緩急をつけているのも好印象。今までこういうことしない人だと思っていたけど。『ゾンビ日記』から更に日常に対する偏執的な関心を寄せつつあるというのか。

 

これ、一部のキャラクターの設定や、名前自体も変更されているけど、間に小説が挟まれているのね。ちょっと読んでみよう。


追記:これ、一応続編になるのね…勉強不足でした…

 

このままダラダラと書き続けていたいほど、ダラダラとした良作品でしたが、いいオチが思いつかないので、適当にここらで切ります。……というか、キレイにオチたことなんてあったか……?まぁいいや。

 

それでは。