劇場版『BLOOD-C The Last Dark』~スラッシュ&ダークの魅力~
オススメ度★★★★☆(4.0)
TVアニメ版の記事はコチラ
TVアニメ版では脚本の巧妙さ、徹底的に外観のみ(映せるものしか見せない)の演出に拘る姿勢、それらが評価の基軸となっていたのですが、劇場版はそれらの上品な作風がいっさい見受けられない、ハリウッドを意識した、まったくもって中身のない作品となっております(笑)。スタイルだけで何とか保たせているB級娯楽映画の鑑といっても過言ではないです。もう潔いほど娯楽しかないです。だからあまり書くことはありません。見ればわかる、原理原則の世界ですね。
Review
アニメーション特有のめまぐるしい、0→MAX→0の、慣性を無視した躍動感のある演出。下品なほど大胆なカメラワーク。残念ながら端正なキャラクターデザインのおかげでパワフルな演出(無意味な決めポーズとかもない)は抑え気味ですが、非常にスーパーヒーロー然としたアクションに惚れ惚れするばかりです。実写版『BLOOD(ラスト・ブラッド)』を、創意とセンスをかけて弄ったらこうなる、という感じの作品。香港映画×ハリウッドをアニメで作った、という方がわかりやすいかもしれません。
脚本はTV版と比較すれば、全然うまくありません。TVはワンクールといえど充分にお話に力が入れらるのに比して、劇場版はどうしても尺の問題があるので致し方ないと言ったところ。しかし、共同執筆者である藤咲淳一、大川七瀬、両者ともが娯楽映画というものをきちんとわかっているようで、観客の理解のために描写する場面にはそれなりの時間を割いて、きちんと物語の作法をまもった安心できるつくりにはなっています。
まぁ、物語性なんてそんなことはどうでもよくて。
コンセプトである、セーラー服×日本刀による、徹底して派手で荒唐無稽なアニメ的アクションを演出すること。所作や造形、モーションに宿る「美しい映像」の追求。美少女によるスラッシュ&ダークを描くことは、漫画や小説、ましてや実写映画などではなく、アニメのみに課せられたもので、そのことだけ、この作品を観て理解できればよろしい。
余談ですが、アクション映画のお約束、相方となるヒロイン(BLOODガール)を演じるのは橋本愛です。どうでもいいけど、有名な声優が集うなか、彼女だけが非常に下手で浮いていました!!!!
そろそろ青豆ほーむというブログ名にも限界を感じてきたので、いずれ改名していきたいと思います。それでは。
(あいかわらず頭の悪い、読みにくい文章しか書けねぇ)
BLOOD‐CThe Last Dark (角川ホラー文庫)
- 作者: 藤咲淳一,CLAMP,Production I.G
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/05/31
- メディア: 文庫
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