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『甘城ブリリアントパーク』第Ⅰ巻感想。

 

甘城ブリリアントパーク 1 (富士見ファンタジア文庫)

 

 

いま話題(たぶん)の賀東招二先生による新作『甘城ブリリアントパーク』読了しました。『フルメタル・パニック』シリーズからだいぶ趣向が変わりましたね。ライトノベルに新たな地平を拓いた学園ミリタリーアクションから、夢と魔法と愛に溢れたテーマパーク経営シミュレーションに様変わりした様子。ところどころにパロディや映画ネタ、ミリオタらしい蘊蓄など、適度に賀東先生らしい文章が挿入され、若干置きに行っている感は否めないものの、ファンを裏切らない、安心したつくりになってます。

 

主人公である可児江西也(元ネタ:カニエ・ウェスト)の頭脳明晰・眉目秀麗・運動神経抜群のラノベ三種の神器を揃えたハイスペックさは、俺様系ナルシストな性格のおかげで鼻につかず、バランスが取れている印象。少なくとも俺TUEEEを回避できているし、優れた魅力をもつキャラクターなのではないでしょうか。アニメ版の内山昂輝という配役もチョイスが良い。ウッチーかわいいよウッチー、デュフフフwww

 

全体的にキャラクターすべてが濃いですね。際どいネタをこれでもかと盛り込んでくるうえに、類似する他作品のキャラクターを引き合いに出し、それが翻って各キャラクターを引き立たさせる、という逆説性を獲得している。綱渡りな方法とは言え、こういったことを平然と行う(たぶん)、賀東先生マジぱねぇっす。

 

物語の梗概については、よくある経営破綻寸前の企業を建て直す、というものなんですが、まぁ、このあたりはネタバレなしで説明するのは困難を極めるので割愛します。最近プロットについて一切触れてないですけど、問題ないですよね……?

 

この第一巻で方向性がわかってしまったので、次巻を購入するかはまだ何とも言い難いですが、アニメの方は、いずれ消化していきたいと思います。京アニ制作、これは見るしかない!!!!!

 

あ、あとどうでもいいですが、甘城ブリリアントパークの近所に建っているという設定の、大人のテーマパーク『アラモ』が気になって仕方がないので、元ネタらしき映画を、先日TSUTAYAでレンタルしました。監督・主演ジョン・ウェインのあれです。ラブホテルに映画のタイトルをもってくるのってなかなかないじゃないですか。村上春樹の『アフターダーク』に出てくる『アルファヴィル』くらいで……果たしなくどうでもいいですね。

 

それでは。

 


『甘城ブリリアントパーク』アニメPV - YouTube

 

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