青豆ほーむ

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『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』第Ⅰ巻感想

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! (富士見ファンタジア文庫)

 

 

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』読了しました。もうすでに完結しているシリーズですが、今更ながら読み始めました。村上凛先生による新シリーズ『オレと彼女の萌えよペン』が気になっていたので、予備知識というか、興味本位ですね。略称は『オタリア』だそうです。

 

PLOT

オタクとして過ごした暗黒の中学生活に見切りをつけ、【隠れオタク】として高校デビューを目指す主人公・柏田直輝は、新たな門出となる高校生活初日の朝、自分の理想像である美少女に偶然出会い、心を奪われる。その後、彼女が同じ同級生として三年間を過ごす存在だと知る。がしかし、同年代の女子との恋愛経験はおろか、まともな交流経験も皆無な直輝は、彼女への哀切漂う一方的な片思いに身をやつすのみであった。

そのような生活を送るなか、ふとしたアクシデントにより、直輝はクラス内一を争う美少女で、ビッチなギャルと噂される恋ヶ崎桃に自身の【オタク趣味】を露見してしまう。弱みを握った彼女はあくる昼、直輝を屋上に呼び出し、ある【協定】を結ぶことを強要するのだが……

 

 

Review

一言でいうと読んでいて辛かったです。オタク趣味によって暗黒の学生生活を送り続け、そのまま社会人になってしまったぼくのような存在には、とても。でもまぁ、田中ロミオ先生の『AURA』よりはまだ精神にこなかったかなぁ。あれをもう少しライトにした感じです。読みやすいといえば読みやすいんですけど、それでもまだまだきついものがありますね。

普通になろうと奮闘するオタクと、普通から逸脱しようとするふつうの人。それがまたお互いに理想である人物の好意を得ようとする代償行為であるということがつらい。その努力も具体的で、ひとつひとつが刺さってくるんだよなぁ。つらいつらい言っててもしょうがないんですけどね。そういえば【リア充】という単語はもう死語認定されていると考えてよいのかしら。

 

次巻は多分買いません。『とらドラ』みたく、ボーイがガールとミートしちゃって完結しているような作品からは、できるだけ遠ざかりたいので……えらい弱気なレビューですが、『オレと彼女の萌えよペン』も読んでいきたいと思います。

 

それでは。