青豆ほーむ

チラシの裏

『学戦都市アスタリスク』読了!

 読了しましたー! ってこれ発刊日確認したら2年前から連載している作品だったんですね。全然知らなかった。近所のTSUTAYAではプッシュされているような陳列だったのです。うーむ。月日が流れるのは早いですね(小並感)。

というか、ここでいちいち書く必要はないですけど、ライトノベルって漫画と違って読むペースが随分違うじゃないですか。ぼくの場合は漫画40分、ラノベは3時間くらいかかっちゃうので、この速度だと到底現行している作品すべてをカバーしきれません……。もったいないなとは思いつつも人間一人が持てる情報量を考えてみれば当然かな、と。愚痴みたいになっちゃいましたね。

学戦都市アスタリスク 01.姫焔邂逅 (MF文庫J)

学戦都市アスタリスク 01.姫焔邂逅 (MF文庫J)

 

オススメ度★★★☆☆(3.0)

 

 感想なんですが、結論から言うとおもしろかったです。ファタジー世界にハーレム要素、俺TUEE系主人公やテンプレヒロイン(ちょろい系も含む)は、ラノベの正当(?)な文脈に沿ったもので、特に何の感慨もなく安心感だけがぼくを包んでくれました。これは褒めているのだろうか。安定はしています、安定は。

文章技術は、うん、うまいです。比喩表現や背景描写も丁寧で、冗長さも感じられない。構成能力も高いんじゃないでしょうか。あ、いま調べたんですけど、三咲屋ゆうさん、この作品がデビュー作なんですね。いやー、まいった。だいぶ前に読んだ電撃文庫の『エスケヱプ・スピヰド』で、新人ながら驚天動地の筆致をみせた九岡望といい、最近のラノベ作家はこれぐらいの文章力がないとデビューできないのか……。

しかもこの『学戦都市アスタリスク』の文章技術は、「なんかぼくでも書けそう」と思わせてしまうぶん、タチが悪い(もちろん書けません)。

 

誰だ、最近のラノベの文章技術が落ちているとか言った奴は。

ぼくも学生の頃そんなこと言ってたかもしれぬ……。

 

エスケヱプ・スピヰド (電撃文庫)

エスケヱプ・スピヰド (電撃文庫)

 

 ぶっちゃけ世界設定については、よくわかりません。「学園都市」だとか「校内序列」は手垢がつきまくった、肯定的にとれば洗練された設定だと思うので、どこかで誰かがレビューしているでしょう(てきとう)。『とある科学の超電磁砲』だとか『鋼殻のレギオス』『IS』なんかが脳裏によぎった人いるんじゃないでしょうか。センス・オブ・ワンダーを求める人にはもちろんオススメできません。閉鎖的共同体のなかで身を潜めていたいぼくにとっては最高の嗜好なのですが……。ぼくも女子寮に潜入(とつにゅう)したいよぅ。

 

それでは。